薬膳のすすめ
中国では、3千年前の周の時代に
食医、疾医(内科)、傷医(外科)、獣医の医師が存在していました。
その中でも名医と考えられていたのは、
食べ物で病気の予防や治療をする食医でした。
その他にも古い書物には、
「未病を治す」医師が
最も尊敬されており、
その医師が食物を選び病気の予防を行う
食医であることが示されています。
食材となる生薬には四気、五味という分類があります。
四気とは、寒、涼、温、熱の4種の性質のことで、
寒は体内の熱を冷ます作用があり、
食材としては豆腐、菊の花、苦瓜等があります。
涼は、身体をほとほどに冷やす食材で
薄荷、大根、卵、きゅうり等です。
身体を温める温性の食材には生姜、人参、羊肉、鶏肉、桃等
があります。
強く熱する熱の作用をもつ物には、
生姜、唐辛子、胡椒等があります。
五味には、辛、酸、甘、苦、鹹があり、
辛は、刺激性の辛味で、うつ状態を解消するもので、
生姜、紫蘇等、薄荷等が属しています。
酸は、すっぱい味で生体の血を補う作用を持っており、
五味子等があります。
甘は甘味をもつもので、身体の状態を上向かせ、
身体を整える作用を持っており、人参、甘草です。
苦は、苦い味で熱を冷まし、下痢で下す作用を持っています。
黄連、大黄等の生薬が機能します。
漢方薬は、上記の四気、五味を
バランスよく配合して邪気を振り払おうと
するものです。
現在は、高齢化社会や食事の偏り等の
西洋型の食事に移行したことや、運動不足により
生活習慣病が激増傾向にあります。
日頃のお食事に
バランスのとれた薬膳等を少しとり入れ、
より積極的に疾病の予防をしていきましょう♪